岩手日日新聞に掲載されました

樹木葬・故郷の地でガーデニング霊園整備
川崎・常堅寺 地元出身者ら受け入れ
少子高齢化が進み墓地の継承や建立が課題となる中、一関市川崎町の常堅寺(後藤泰雲住職)は、都会で暮らし最期は静かな土地で眠りたいと願う人を受け入れる「樹木葬ガーデニング霊園」を同町門崎字舘畑の同寺隣接地に整備した。小さな緑地のような区域に家族用や夫婦用、1人用などの墓地を配置。経済的負担を抑え、後継者がいない人も永代供養するスタイルで、終活や墓地を巡る不安、悩みの解消につなげる。
同寺によると、檀家内では16~17年ほど前から、墓地の継承が難しくなってきたという相談が増えたという。後藤住職が、首都圏で暮らす同町出身者が集まる岩手川崎ふるさと会の総会に出席した際、「都会で高価なお墓は持てない」「死んだら故郷に帰りたい」といった声を耳にしたこともあり、樹木葬の準備に本腰を入れ、2010年に同町門崎字銚子の景勝地に桜の木を墓標にする「樹木葬サライの桜」を造った。
新たにオープンしたガーデニング霊園は檀家から寄進を受けた同寺に隣接する土地を活用。墓地(面積約260平方㍍)と桜の苗木などを植えた癒やしの場「虹のガーデン」(同約607平方㍍)を整備した。
霊園は「花に見守られ、花に生まれ変わる」をテーマとし、近年のライフスタイルの変化や個々のニーズを考慮した供養を行う。家族用、夫婦用、1人用の区画を設けているほか住職自身のペットロス体験も踏まえペット用墓地を設定。永代合祀用の区画もある。価格は家族用50万円、夫婦用40万円、1人用15万円からなど。宗旨宗派は不問。墓石を使わないため安価で、維持管理も不要という。
霊園は6月にオープンし、現地説明会などで既に申し込んだ人もいるという。
後藤住職は「戦後に地方から都会に出た人が最終的にどこで眠るのかは全国共通の課題。そんな方々を魂のUターンとして地方が受け入れる時代になったのでは」と問題意識を持ち、「こうした場所があれば維持管理やお金のこと、代々の供養などお墓のいろんな悩みを軽減できると思う。自分が眠る場所が見つかれば安心して余生を送ることができ、お寺と縁を結ぶことにもなる」と話す。

